家をつくる仕事をしているので、以前から「いつかは自分の家を建てたい」と思っていました。
建てるなら、今の自分と家族に合った、過ごしやすく落ち着ける家にしたい。その中でも、いちばんにあったのは、寒がりの妻に、あったかい家で過ごしてもらいたいという思いです。
そして私自身も、家のどこにいても、暑さや寒さを気にせずにくつろぎたいと思っていました。冬は暖かく、夏も心地よく。家の中では、できるだけ我慢せずに暮らしたいと考えていました。
暑い、寒いという感覚は、慣れてしまうと「こんなものだろう」と受け入れてしまいがちです。でも、慣れたからといって、心地よくなったわけではありません。私は、そうした小さな我慢も、毎日のストレスになっていると思っています。
一つひとつは小さなことでも、長い時間を過ごす家で、毎日積み重ねていく。自分たちの家を建てるなら、まずはそこを変えたいと思いました。
寒がりの妻が暖かく過ごせて、私も家族も、暑さや寒さに気を取られずに落ち着いて暮らせる。そんな家を目指すことが、わが家の家づくりの出発点です。
その願いを実現できるのではないかと思ったのが、勉強会などで知った「パッシブハウス」でした。まずは自分たちで暮らして、その暖かさや空気感を確かめたい。そして、実際に感じたことを、自分の言葉で伝えていきたい。そう考え、わが家ではパッシブハウスを選びました。
また、長く住み続けられる家にしたいことも、パッシブハウスを選んだ理由の一つです。断熱や気密を適切に設計・施工し、換気を確保することは、結露などによる建物の傷みを抑えることにつながります。必要な手入れを続けながら、家族が長く心地よく暮らせる家にしたい。そんな住まいを目指せるところにも、魅力を感じました。
この日記では、家ができていく様子とともに、何を考え、迷い、選んだのかも残していきたいと思っています。読んでくださる方にも、ご自身やご家族の暮らしと重ねてもらえたらうれしいです。
